そう言えば、不思議なことがありました
あれは、どこの山だったかな…。
確か、奈良県の信貴山(しぎさん)だったかな、と。
曇り空の山道に夕闇も差し掛かりはじめる頃、私どもはカーナビを頼りに帰路を急いでおりました。
ただ、電波が悪いのか何なのか、いきなり道のない場所を走ってみたり進行方向が違ったりフリーズしたり…と、カーナビの画面はまったくもってでたらめな感じでした。
信貴山の道は、私たちが普段通る山道に比べてやや分岐が多く分かりづらい感じではありましたが、その時点では大阪にほど近い場所まで来ていることもあり、大体の方角さえ分かれば「さほど困ることもないな」と思い、「ま、とにかく下っていけばいっかー」的な感じで、私たちはYAMAの勘ナビを頼りに走行することにしました。
そうして。
どこかで分岐路を間違えたらしく、私たちは迷子になってしまいました。
気が付けば辺りはすっかり暗闇に包まれ、心なしか霧まで発生しています。
「やっぱり、さっきの場所かなぁ」
と、とりあえず間違えたであろう心当たりの分岐まで引き返すべく、私たちは来た道を颯爽と戻りました。
のですが。
霧は瞬く間に、それはまるで仙人か何かが出てきそうな勢いで濃霧となり、辺り一面乳白色の幻想的な世界となり果て、さらには目的地に辿り着かないばかりか挙句の果てにYAMAは「あれ…。ここ、さっき通った気がする」などと心無いことを言い出します。
も、もしやこれは…古より伝わる噂の化かされ体験…?!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
そう、ここはさっき来たーーー!と、つまらないこと言ってる場合じゃなくなってしまい、私は心底ゲンナリしました。
完全なる迷子です。
カーナビは相変わらずでたらめで、YAMAの勘ナビも調子が悪い。
視界も悪く、ガードレールなんか目前にならないと分からない状況ですし、このままでは危険度が高すぎます。
もし、この状況で自然動物なんかが飛び出して来た日には、もう、アウトです。
この時間、絶対に動物病院は開いていないでしょうし、万が一の場合どうして良いか分からないではありませんか。
いやそもそも、そんなことにはなりたくありません、お互いに。
なので。
私は意を決し、日本古来より伝承される秘儀を行うことにしました。
『御山の神様お願いです。お互い(その他モロモロ)の無事のため、どうぞお助けください!』
とにかく神頼み、走行中ずっと神頼み、ひたすら神頼み。困ったときの神頼み!
すると、どうでしょう。
目の前に一匹のうり坊が出現したではありませんか!!
そのうり坊は車のライトに驚くでもなく逃げるでもなく、むしろ時折こちらを振り返ったりしながらテッテコテッテコとひたすら車の真ん前を歩いていきます。
「何でうり坊??親はどこ??っていうか、何で車の前歩くん??危なくない??怖くない??」
と、私たちはあまありの不自然さに気を取られ戸惑いながらも、
「どうせ迷子で道分かんないしー。どこ走っても一緒やなー。」
と思い、とりあえずどこに行くつもりなのかも分からない、見ず知らずのうり坊の後をついていくことにしました。
時速はおそらく10~20キロメートルくらいで、どのくらいの時間走ったでしょうか。
気がつけばうり坊の先導のもと、ようやく下界へと繋がっていそうな整備された幅の広い下り道へと出てきていました。
霧も晴れ、「あぁ、どうやら無事に帰れそうだ」とその景色にホッとした瞬間、うり坊は車の前からスッと離れ、やはり車を振り返りつつ藪の中へと去って行ってしまいました。
そうして私たちは無事に我が家へとたどり着くことができました。
御山の神様、その節は本当にありがとうございました。
しかし、今思えば。
迷子の時に出会ったのがキツネやタヌキではなく、うり坊で幸いでしたねー(笑)。
信貴山観光協会
奈良県生駒郡平郡町信貴山2280ー1
http://www.shigisan.org/
確か、奈良県の信貴山(しぎさん)だったかな、と。
曇り空の山道に夕闇も差し掛かりはじめる頃、私どもはカーナビを頼りに帰路を急いでおりました。
ただ、電波が悪いのか何なのか、いきなり道のない場所を走ってみたり進行方向が違ったりフリーズしたり…と、カーナビの画面はまったくもってでたらめな感じでした。
信貴山の道は、私たちが普段通る山道に比べてやや分岐が多く分かりづらい感じではありましたが、その時点では大阪にほど近い場所まで来ていることもあり、大体の方角さえ分かれば「さほど困ることもないな」と思い、「ま、とにかく下っていけばいっかー」的な感じで、私たちはYAMAの勘ナビを頼りに走行することにしました。
そうして。
どこかで分岐路を間違えたらしく、私たちは迷子になってしまいました。
気が付けば辺りはすっかり暗闇に包まれ、心なしか霧まで発生しています。
「やっぱり、さっきの場所かなぁ」
と、とりあえず間違えたであろう心当たりの分岐まで引き返すべく、私たちは来た道を颯爽と戻りました。
のですが。
霧は瞬く間に、それはまるで仙人か何かが出てきそうな勢いで濃霧となり、辺り一面乳白色の幻想的な世界となり果て、さらには目的地に辿り着かないばかりか挙句の果てにYAMAは「あれ…。ここ、さっき通った気がする」などと心無いことを言い出します。
も、もしやこれは…古より伝わる噂の化かされ体験…?!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
そう、ここはさっき来たーーー!と、つまらないこと言ってる場合じゃなくなってしまい、私は心底ゲンナリしました。
完全なる迷子です。
カーナビは相変わらずでたらめで、YAMAの勘ナビも調子が悪い。
視界も悪く、ガードレールなんか目前にならないと分からない状況ですし、このままでは危険度が高すぎます。
もし、この状況で自然動物なんかが飛び出して来た日には、もう、アウトです。
この時間、絶対に動物病院は開いていないでしょうし、万が一の場合どうして良いか分からないではありませんか。
いやそもそも、そんなことにはなりたくありません、お互いに。
なので。
私は意を決し、日本古来より伝承される秘儀を行うことにしました。
『御山の神様お願いです。お互い(その他モロモロ)の無事のため、どうぞお助けください!』
とにかく神頼み、走行中ずっと神頼み、ひたすら神頼み。困ったときの神頼み!
すると、どうでしょう。
目の前に一匹のうり坊が出現したではありませんか!!
そのうり坊は車のライトに驚くでもなく逃げるでもなく、むしろ時折こちらを振り返ったりしながらテッテコテッテコとひたすら車の真ん前を歩いていきます。
「何でうり坊??親はどこ??っていうか、何で車の前歩くん??危なくない??怖くない??」
と、私たちはあまありの不自然さに気を取られ戸惑いながらも、
「どうせ迷子で道分かんないしー。どこ走っても一緒やなー。」
と思い、とりあえずどこに行くつもりなのかも分からない、見ず知らずのうり坊の後をついていくことにしました。
時速はおそらく10~20キロメートルくらいで、どのくらいの時間走ったでしょうか。
気がつけばうり坊の先導のもと、ようやく下界へと繋がっていそうな整備された幅の広い下り道へと出てきていました。
霧も晴れ、「あぁ、どうやら無事に帰れそうだ」とその景色にホッとした瞬間、うり坊は車の前からスッと離れ、やはり車を振り返りつつ藪の中へと去って行ってしまいました。
そうして私たちは無事に我が家へとたどり着くことができました。
御山の神様、その節は本当にありがとうございました。
しかし、今思えば。
迷子の時に出会ったのがキツネやタヌキではなく、うり坊で幸いでしたねー(笑)。
アクセスマップ
信貴山観光協会
奈良県生駒郡平郡町信貴山2280ー1
http://www.shigisan.org/
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