生野銀山 GIZAN BOYS☆1day diary(銀男体験記)
「嗚呼!とうとうこの日が来てしまった…。」
私は高鳴る鼓動を抑えることなく、この聖地へと足を踏み入れる。
そう、ここから先は彼らGINZAN BOYSのいる聖地なのだ。
かつて。
「新・御三家(※1)」の意味すら知らず「ゴー♪ゴー♪」とTVに向かって歌っていた幼少の日(※2)。
私の人生の記憶で一番古いアイドルの記憶だ。
学生の頃。
教室の女子の下敷きはとても華やかだった。
透明の「はさむ下敷き(※3)」にはアイドルの雑誌の切り抜き、そして「命」の書き込み(※4)が飛び交っていた。
初めて「マッチ命」とデカデカと書かれた同級生の下敷きを目撃した時には「まっちのみこと」かと思った。(思わないって!笑)。
「たのきんトリオ」とは漫才ユニットかと思った。
そんな時代に生きた私の「はさむ下敷き」は「ハノイ」とか「キッス」とか「モトリー」(※5)だった。
いや早い話、私は昔っからアイドルに疎かった…という話をしたいだけなのだが、いつものクセでここまで長く書いてしまった申し訳ない。
話を戻そう。
「アイドルなんて無縁の人生」
そう思っていた私に突如として、まさにそれは青天の霹靂、ハレー彗星の衝突のような衝撃を与えた彼ら(彼女ら)は銀山にいる。
そう言えば小学生時代は「ロボコン(※6)」にハマり、超合金ロボコン(※7)を買ってもらって大喜びだった。
ロボコンといいヘヴィメタルといい銀山といい、私は金属系に惹かれるのかもしれない。
そこで。
私の人生に「アイドル」という存在を持たらしめ爪痕を残した彼ら「GINZAN BOYS」のことを、本日、ここに記しておきたいと思う。
まずは。
齢、半世紀を生き抜いた私のハートを鷲掴んだ彼らのPVがコレだ。
⇒GINZAN BOYZ 「ギンギラ銀山パラダイス」
要所の「字あまりっぽい合の手」のパンチが効いている。
もちろん、公式サイトもある。
ここには「ギンギラ銀山パラダイス/フランス語バージョン」もある。
歌い手の何だか不安定な音程の歌唱に、私の心はより一層かき乱される。
⇒『超スーパー地下アイドル GINZAN BOYS公式サイト』
GINZAN BOYS。
私と彼らとの出会いは定かではない。
おそらくYouTubeで迷子になっていた時だろうか…。
突如として彼らは、私のPCに姿を現した。
そしてギンギラに歌い始めた!
その瞬間。
私の中の何かがはじけた。
こんな衝動に突き動かされたことが、いまだかつて私の人生にあっただろうか?
「彼らに…会いに行かなきゃ…」
そう。
もちろん私は知っている。
「そのうち」なんてものはないんだ!と。
なので私はとっととスケジュールを調整した。
きっと普段からこのくらいアクティビティーに働けば、もっと儲かっているだろうな…と思いながら。
そしてその日が来た。
ある秋の某日。
私は彼の地へと向かう。
朝の6時半に出発するため、5時半に起きて。
ゴミの日なので好都合だった(※8)
外は少し肌寒い。
が、聖地に着く頃には丁度良い気温になりそうだ。
目指す聖地は兵庫県朝来市にある生野銀山!
おおよそ4時間くらいで着くだろう。(@下道)
道中は快適だ。
朝の清々しさが今日一日の出来事をすでに暗示しているかのようにさえ感じられた。
こんな予期せぬ出会いがあるのも下道ならでは、か。
無人販売だが、なかなか用心深い。
集金箱は屋内に設置されているようだ。
家の近所にあれば良いのに…と思う。
地域折々、下道ならではの景色を楽しみつつ我々は目指す聖地へと向かう。
だが、銀山に近づくにつれ雲行きが怪しくなっている気がする。
空模様を気にしつつ周囲の景色にふと目をやると、そこには「何あれ何????」なオブジェが凄まじいオーラを放っていた。
あれ何だろう…
あれ何だろう…
あれ何だろう…
一瞬にして私の心からGINZAN BOYSを吹き飛ばしたこの存在は何か??
いやいかんいかん。
今日はGINZAN BOYSの日なんだよ!と必死で心にGINZAN BOYSを呼び戻しているうちに、こんな天気になってしまった。
朝の爽やかな予感は気のせいだったようだ。
私の予感はあてにならない。
別に平気だよこんなの慣れっこだよ雨恐るるに足らず!と不敵の笑を装っている間に、私たちはすでに銀山エリアに踏み込んでいたようだ。
のぼりには「生野銀山」の文字がある。(読める?)
そんなこんなの道中を経て、ようやく我らが聖地「生野銀山」に辿り着いた時にはこの時刻。
出発からすでに6時間ほどが経過していた。
通常の我々で考えれば、愛知を超え静岡手前あたりまで行けるほどの時間を費やしてしまったが(@下道)、まあ、いたしかたないだろう。(※9)
思うに。
地下アイドルである彼らに会うのは、そう容易なことではない。
さらに今日は平日。
当然、彼らは平常通りだ。
通常業務をこなす彼らの職場に土足で踏み込むようなマネをするのも気が引けたが「ここで引き返すわけにはいかない!」と、6時間分の記憶が私に囁く。
昼食をマロニエ(※10)で済ませ、我々は向かう。
地下アイドルの真の姿を見るために。
この日の坑道は13~16度と快適だ。
思ったほど湿気も感じない。
そして。
いた!
いた!
いた!
とある事情(※11)から一人一人をゆっくり確認する暇もなく、誰が誰やらサッパリ分からなかったがGINZAN BOYSは確かにいた!
おおよそ1時間で巡る坑道の各所に、彼らは存在していた。
銀山坑夫として、その多くは微動だにせず働いていた。
もちろん、アクティブな者もいたが。
ああ、満足。
勤労アイドルの皆に会えた私は幸せ者だ。
興奮の余韻冷めやらぬうちに記念の景色を…とシャッターを切った瞬間。
まさかの光景。
何ということだ!
この雨の中でさえ、GINZAN BOYSは働き続ける。
冬の銀山は厳しいと聞く。
きっと彼らはたとえ雪にさらされてもなお、その手を休めることはないのだろう。
そのことは彼の着物のくたびれ具合から容易に想像ができた。
さて。
これで今度こそ本当に余すところなくGINZAN BOYSを堪能できただろう。
一通り生野銀山を巡り、散策(※12)で体もすっかり冷え切ってしまった我々は、足早に最後の経路「おみやげ館」へと向かう。
そこで見たもの。
それはGINZAN BOYSがいかに人気の高い地下アイドルであるか、ということを再認識するものだった。
もはや国民的地下アイドルと言っても過言ではないだろう。
「生写真」という文言が心に響く。
しかも直筆のサイン入りだ。
「果たしてこれは売れているのだろうか???」
いや、無粋な心配は今日はやめておこう。
次のGINZAN BOYSコーナーへと進む。
ここではGINZAN BOYSと写真を撮ってもらうことができる。
もちろん撮る。
さらに撮る。
そして彼らはどこまでも手を抜かない。
職人気質が伺える。
観光地お決まりの顔出しまである。
6時間かけて来た甲斐があったと思う瞬間だ。
分かりづらいと思うが、この顔出しはセルフサービスだ。
自分の両手でくりぬきパネルを顔の高さに掲げ、くりぬいた部分に上手く顔がハマるように良き距離から誰かに撮影してもらう…という、斬新なスタイルのものだった。
今まで各所にて顔を出してきているが、こういうアイディアには初めて遭遇した。
また、ここ生野銀山はGINZAN BOYSファンをどこまでも歓迎してくれる。
こういったものや
こういったものもは
スタッフの手作りだという。
ちなみに、下の二人は付き合っているらしい。
今どきのアイドルは恋愛も自由にできるようだ。
装飾のキラキラリボンは天の川を表しているとのこと。(銀山スタッフのお姉さん(美人):談)。
このような「細かすぎてほとんど誰にも分からない設定と作業」は実に私好みだ。
この他、このお姉さんからGINZAN BOYSが紅白を狙っている…といった話なども聞けて、大いに満足した。
彼女の嬉々としたGINZAN BOYS愛の溢れる語りっぷりに、思わず「GINZAN BOYSのファンをやめて、このお姉さんのファンになろうか…」と思ったほどだ。
お仕事中のご多忙な折に、時間を割いてくださってありがとう!
GINZAN BOYSは銀山スタッフからも愛されていた。
ところで。
GINZAN BOYSは総勢60名にも及ぶ。
両面印刷された全員のプロフィール。
その内容はホームページのものと同じだが、やはり、手に取っていつでも眺められるというのは、ファンにとっては嬉しい限りだ。
無料なのでもらっておいた。
GINZAN BOYSには、ただのファンも紛れ込んでいるようだ。
お決まりの「ミス」もいる。
ちなみに「初代」とあるが、次代のミスが存在していないところから、きっと初代のミスコンで何か問題があったのだろう。
男性主体の職場での数少ない女性。
こういった状況でのミスコンは、デリケートな問題が発生するだろうと推測する。
いつの時代においても、女心というものはさほど変わるものではないだろうと思う。
今回の旅を振り返り思うこと。
それは、GINZAN BOYSとの出会いがなければ我々は生野銀山に行っていないかもしれない、ということだ。
各地にあるさまざまな遺跡や史跡はどれもが「行ってみればそれなりに」楽しめるものだ。
観光地とはそのように作られている。
ただ、実は多くの人にとって必要となるのは「行く理由」ではないかと思う。
これは観光地に限ったことではない。
そのようなロジックがある中、GINZAN BOYSは我々に生野銀山へ行く理由を与えてくれた。
そして、彼らを通じて我々は生野銀山の地を知り、その歴史を垣間見ることとなったのだ。
彼らが目の前でその歴史を語ることはない。
ただただ、Twitterで語るのみだ。
⇒ちなみに彼らは結構マメにつぶやいている。。
江戸~昭和と駆け足に時代が混在する坑道の中で、GINZAN BOYSは今日も訪れる者たちに生野銀山の歴史を伝え続けているのだろう。
⇒もちろん、訪れない者にも伝えている。
ありがとうGINZAN BOYSまた逢う日まで。
できれば次の新曲も出して欲しいと切に願いながら、今回はここで筆をおくことにしよう。
おっと。
忘れるところだった。
私の推しメンを最後に載せておかなければ。
つい買ってしまった。
2017年/秋 YAMAMORI 記
(※1)昭和の時代、一世風靡した男性アイドル歌手3名「郷ひろみ、野口五郎、西城秀樹」の総称。
新・と付くからには当然「御三家」がそれ以前に存在している。
ちなみに先の「アイドル御三家」は橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦。
(※2)郷ひろみの「男の子女の子」という歌の中で「GO!GO!」という掛け声が入る。
それに合わせてファンも「GO!GO!」と掛け声をかける…というファン参加型の歌に、私もお茶の間で参加していた。
(※3)透明の堅いクリアファイルみたいなやつに各々好きなアイドルの写真などを挟み、それを下敷として使うのが流行っていた。
(※4)アイドルだけでなく好きなものや人のことを「○○命!(いのち)」と表現するのが流行っていた。
(※5)ハノイロックス、モトリークルー、キッスという海外のヘヴィメタル系のバンドグループ。
(※6)特撮系?ドラマ「がんばれ!!ロボコン」
ロボコンというダメ主人公(ロボット)が毎度毎度失敗してガンツ先生(ロボット)に怒られるが、たまに良い成績の時もある、というベタなサクセスストーリー。
紅一点のロビンちゃんというバレリーナ風の女の子が可愛かった。
ロボコンで検索すると必ず出てくる「ロボットコンテスト」とは無関係。
(※7)今持っていれば高く売れたかもしれない。
置いておけばよかった。
(※8)うっかり出しそびれると、次の回収日までゴミを家に置いておかなければならなくなる。
故に、回収日の朝に時間厳守でしっかり出さなければならないのだが、私は時々うっかりアウトになってしまう。
(※9)到着が遅くなったわけはコチラ⇒『ゴッツでがっつりモーニング』
(※10)この日のランチはコチラ⇒『生野銀山名物 こだわりのハヤシライス』(近日公開予定)
(※11)とある事情はコチラ⇒『生野銀山の歩き方』
(※12)散策したのはコチラ⇒『生野銀山 秋の銀山物語』(近日公開予定)
史跡 生野銀山
兵庫県朝来市生野町小野33-5
http://www.ikuno-ginzan.co.jp/
休館日:12月~2月のみ毎週火曜日
営業時間:4月~10月:9:00~17:30
11月:9:00~17:00
12月~2月:9:30~16:30
3月:9:30~17:00
入場料:大人900円 中高生600円 小学生400円 小学生未満無料
駐車場:無料
私は高鳴る鼓動を抑えることなく、この聖地へと足を踏み入れる。
そう、ここから先は彼らGINZAN BOYSのいる聖地なのだ。
かつて。
「新・御三家(※1)」の意味すら知らず「ゴー♪ゴー♪」とTVに向かって歌っていた幼少の日(※2)。
私の人生の記憶で一番古いアイドルの記憶だ。
学生の頃。
教室の女子の下敷きはとても華やかだった。
透明の「はさむ下敷き(※3)」にはアイドルの雑誌の切り抜き、そして「命」の書き込み(※4)が飛び交っていた。
初めて「マッチ命」とデカデカと書かれた同級生の下敷きを目撃した時には「まっちのみこと」かと思った。(思わないって!笑)。
「たのきんトリオ」とは漫才ユニットかと思った。
そんな時代に生きた私の「はさむ下敷き」は「ハノイ」とか「キッス」とか「モトリー」(※5)だった。
いや早い話、私は昔っからアイドルに疎かった…という話をしたいだけなのだが、いつものクセでここまで長く書いてしまった申し訳ない。
話を戻そう。
「アイドルなんて無縁の人生」
そう思っていた私に突如として、まさにそれは青天の霹靂、ハレー彗星の衝突のような衝撃を与えた彼ら(彼女ら)は銀山にいる。
そう言えば小学生時代は「ロボコン(※6)」にハマり、超合金ロボコン(※7)を買ってもらって大喜びだった。
ロボコンといいヘヴィメタルといい銀山といい、私は金属系に惹かれるのかもしれない。
そこで。
私の人生に「アイドル」という存在を持たらしめ爪痕を残した彼ら「GINZAN BOYS」のことを、本日、ここに記しておきたいと思う。
まずは。
齢、半世紀を生き抜いた私のハートを鷲掴んだ彼らのPVがコレだ。
⇒GINZAN BOYZ 「ギンギラ銀山パラダイス」
要所の「字あまりっぽい合の手」のパンチが効いている。
もちろん、公式サイトもある。
ここには「ギンギラ銀山パラダイス/フランス語バージョン」もある。
歌い手の何だか不安定な音程の歌唱に、私の心はより一層かき乱される。
⇒『超スーパー地下アイドル GINZAN BOYS公式サイト』
GINZAN BOYS。
私と彼らとの出会いは定かではない。
おそらくYouTubeで迷子になっていた時だろうか…。
突如として彼らは、私のPCに姿を現した。
そしてギンギラに歌い始めた!
その瞬間。
私の中の何かがはじけた。
こんな衝動に突き動かされたことが、いまだかつて私の人生にあっただろうか?
「彼らに…会いに行かなきゃ…」
そう。
もちろん私は知っている。
「そのうち」なんてものはないんだ!と。
なので私はとっととスケジュールを調整した。
きっと普段からこのくらいアクティビティーに働けば、もっと儲かっているだろうな…と思いながら。
そしてその日が来た。
ある秋の某日。
私は彼の地へと向かう。
朝の6時半に出発するため、5時半に起きて。
ゴミの日なので好都合だった(※8)
外は少し肌寒い。
が、聖地に着く頃には丁度良い気温になりそうだ。
目指す聖地は兵庫県朝来市にある生野銀山!
おおよそ4時間くらいで着くだろう。(@下道)
道中は快適だ。
朝の清々しさが今日一日の出来事をすでに暗示しているかのようにさえ感じられた。
こんな予期せぬ出会いがあるのも下道ならでは、か。
無人販売だが、なかなか用心深い。
集金箱は屋内に設置されているようだ。
家の近所にあれば良いのに…と思う。
地域折々、下道ならではの景色を楽しみつつ我々は目指す聖地へと向かう。
だが、銀山に近づくにつれ雲行きが怪しくなっている気がする。
空模様を気にしつつ周囲の景色にふと目をやると、そこには「何あれ何????」なオブジェが凄まじいオーラを放っていた。
あれ何だろう…
あれ何だろう…
あれ何だろう…
一瞬にして私の心からGINZAN BOYSを吹き飛ばしたこの存在は何か??
いやいかんいかん。
今日はGINZAN BOYSの日なんだよ!と必死で心にGINZAN BOYSを呼び戻しているうちに、こんな天気になってしまった。
朝の爽やかな予感は気のせいだったようだ。
私の予感はあてにならない。
別に平気だよこんなの慣れっこだよ雨恐るるに足らず!と不敵の笑を装っている間に、私たちはすでに銀山エリアに踏み込んでいたようだ。
のぼりには「生野銀山」の文字がある。(読める?)
そんなこんなの道中を経て、ようやく我らが聖地「生野銀山」に辿り着いた時にはこの時刻。
出発からすでに6時間ほどが経過していた。
通常の我々で考えれば、愛知を超え静岡手前あたりまで行けるほどの時間を費やしてしまったが(@下道)、まあ、いたしかたないだろう。(※9)
思うに。
地下アイドルである彼らに会うのは、そう容易なことではない。
さらに今日は平日。
当然、彼らは平常通りだ。
通常業務をこなす彼らの職場に土足で踏み込むようなマネをするのも気が引けたが「ここで引き返すわけにはいかない!」と、6時間分の記憶が私に囁く。
昼食をマロニエ(※10)で済ませ、我々は向かう。
地下アイドルの真の姿を見るために。
この日の坑道は13~16度と快適だ。
思ったほど湿気も感じない。
そして。
いた!
いた!
いた!
とある事情(※11)から一人一人をゆっくり確認する暇もなく、誰が誰やらサッパリ分からなかったがGINZAN BOYSは確かにいた!
おおよそ1時間で巡る坑道の各所に、彼らは存在していた。
銀山坑夫として、その多くは微動だにせず働いていた。
もちろん、アクティブな者もいたが。
ああ、満足。
勤労アイドルの皆に会えた私は幸せ者だ。
興奮の余韻冷めやらぬうちに記念の景色を…とシャッターを切った瞬間。
まさかの光景。
何ということだ!
この雨の中でさえ、GINZAN BOYSは働き続ける。
冬の銀山は厳しいと聞く。
きっと彼らはたとえ雪にさらされてもなお、その手を休めることはないのだろう。
そのことは彼の着物のくたびれ具合から容易に想像ができた。
さて。
これで今度こそ本当に余すところなくGINZAN BOYSを堪能できただろう。
一通り生野銀山を巡り、散策(※12)で体もすっかり冷え切ってしまった我々は、足早に最後の経路「おみやげ館」へと向かう。
そこで見たもの。
それはGINZAN BOYSがいかに人気の高い地下アイドルであるか、ということを再認識するものだった。
もはや国民的地下アイドルと言っても過言ではないだろう。
「生写真」という文言が心に響く。
しかも直筆のサイン入りだ。
「果たしてこれは売れているのだろうか???」
いや、無粋な心配は今日はやめておこう。
次のGINZAN BOYSコーナーへと進む。
ここではGINZAN BOYSと写真を撮ってもらうことができる。
もちろん撮る。
さらに撮る。
そして彼らはどこまでも手を抜かない。
職人気質が伺える。
観光地お決まりの顔出しまである。
6時間かけて来た甲斐があったと思う瞬間だ。
分かりづらいと思うが、この顔出しはセルフサービスだ。
自分の両手でくりぬきパネルを顔の高さに掲げ、くりぬいた部分に上手く顔がハマるように良き距離から誰かに撮影してもらう…という、斬新なスタイルのものだった。
今まで各所にて顔を出してきているが、こういうアイディアには初めて遭遇した。
また、ここ生野銀山はGINZAN BOYSファンをどこまでも歓迎してくれる。
こういったものや
こういったものもは
スタッフの手作りだという。
ちなみに、下の二人は付き合っているらしい。
今どきのアイドルは恋愛も自由にできるようだ。
装飾のキラキラリボンは天の川を表しているとのこと。(銀山スタッフのお姉さん(美人):談)。
このような「細かすぎてほとんど誰にも分からない設定と作業」は実に私好みだ。
この他、このお姉さんからGINZAN BOYSが紅白を狙っている…といった話なども聞けて、大いに満足した。
彼女の嬉々としたGINZAN BOYS愛の溢れる語りっぷりに、思わず「GINZAN BOYSのファンをやめて、このお姉さんのファンになろうか…」と思ったほどだ。
お仕事中のご多忙な折に、時間を割いてくださってありがとう!
GINZAN BOYSは銀山スタッフからも愛されていた。
ところで。
GINZAN BOYSは総勢60名にも及ぶ。
両面印刷された全員のプロフィール。
その内容はホームページのものと同じだが、やはり、手に取っていつでも眺められるというのは、ファンにとっては嬉しい限りだ。
無料なのでもらっておいた。
GINZAN BOYSには、ただのファンも紛れ込んでいるようだ。
お決まりの「ミス」もいる。
ちなみに「初代」とあるが、次代のミスが存在していないところから、きっと初代のミスコンで何か問題があったのだろう。
男性主体の職場での数少ない女性。
こういった状況でのミスコンは、デリケートな問題が発生するだろうと推測する。
いつの時代においても、女心というものはさほど変わるものではないだろうと思う。
今回の旅を振り返り思うこと。
それは、GINZAN BOYSとの出会いがなければ我々は生野銀山に行っていないかもしれない、ということだ。
各地にあるさまざまな遺跡や史跡はどれもが「行ってみればそれなりに」楽しめるものだ。
観光地とはそのように作られている。
ただ、実は多くの人にとって必要となるのは「行く理由」ではないかと思う。
これは観光地に限ったことではない。
そのようなロジックがある中、GINZAN BOYSは我々に生野銀山へ行く理由を与えてくれた。
そして、彼らを通じて我々は生野銀山の地を知り、その歴史を垣間見ることとなったのだ。
彼らが目の前でその歴史を語ることはない。
ただただ、Twitterで語るのみだ。
⇒ちなみに彼らは結構マメにつぶやいている。。
江戸~昭和と駆け足に時代が混在する坑道の中で、GINZAN BOYSは今日も訪れる者たちに生野銀山の歴史を伝え続けているのだろう。
⇒もちろん、訪れない者にも伝えている。
ありがとうGINZAN BOYSまた逢う日まで。
できれば次の新曲も出して欲しいと切に願いながら、今回はここで筆をおくことにしよう。
おっと。
忘れるところだった。
私の推しメンを最後に載せておかなければ。
つい買ってしまった。
2017年/秋 YAMAMORI 記
(※1)昭和の時代、一世風靡した男性アイドル歌手3名「郷ひろみ、野口五郎、西城秀樹」の総称。
新・と付くからには当然「御三家」がそれ以前に存在している。
ちなみに先の「アイドル御三家」は橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦。
(※2)郷ひろみの「男の子女の子」という歌の中で「GO!GO!」という掛け声が入る。
それに合わせてファンも「GO!GO!」と掛け声をかける…というファン参加型の歌に、私もお茶の間で参加していた。
(※3)透明の堅いクリアファイルみたいなやつに各々好きなアイドルの写真などを挟み、それを下敷として使うのが流行っていた。
(※4)アイドルだけでなく好きなものや人のことを「○○命!(いのち)」と表現するのが流行っていた。
(※5)ハノイロックス、モトリークルー、キッスという海外のヘヴィメタル系のバンドグループ。
(※6)特撮系?ドラマ「がんばれ!!ロボコン」
ロボコンというダメ主人公(ロボット)が毎度毎度失敗してガンツ先生(ロボット)に怒られるが、たまに良い成績の時もある、というベタなサクセスストーリー。
紅一点のロビンちゃんというバレリーナ風の女の子が可愛かった。
ロボコンで検索すると必ず出てくる「ロボットコンテスト」とは無関係。
(※7)今持っていれば高く売れたかもしれない。
置いておけばよかった。
(※8)うっかり出しそびれると、次の回収日までゴミを家に置いておかなければならなくなる。
故に、回収日の朝に時間厳守でしっかり出さなければならないのだが、私は時々うっかりアウトになってしまう。
(※9)到着が遅くなったわけはコチラ⇒『ゴッツでがっつりモーニング』
(※10)この日のランチはコチラ⇒『生野銀山名物 こだわりのハヤシライス』(近日公開予定)
(※11)とある事情はコチラ⇒『生野銀山の歩き方』
(※12)散策したのはコチラ⇒『生野銀山 秋の銀山物語』(近日公開予定)
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兵庫県朝来市生野町小野33-5
http://www.ikuno-ginzan.co.jp/
休館日:12月~2月のみ毎週火曜日
営業時間:4月~10月:9:00~17:30
11月:9:00~17:00
12月~2月:9:30~16:30
3月:9:30~17:00
入場料:大人900円 中高生600円 小学生400円 小学生未満無料
駐車場:無料
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